熊本県内には、緑川流域以外にも、200基近く(現在調査中)のアーチ式石橋が残っています。その中から宇土、人吉、玉名、植木、熊本の幾つかの石橋を紹介します。
船場(せんば)橋 宇土市、安政9年(1780) 石工不詳 橋長:13.7m、幅:4.1m 壁石は安山岩、高欄はピンク色の馬門石、路面は三和土だが、現在は三和土の上に馬門石敷。周囲は大きな榎木や白壁の家並みなど、江戸時代の雰囲気。(平成10.1.10撮影) |
石水(せきすい)眼鏡橋 人吉市下原田町 嘉永7年(1854) 橋長:19.5m、幅:2.7m 丸い山門やお寺に通じる道に架かる石橋。石水寺には十六羅漢図など見るべきものも多く、また緑豊かな周囲の雰囲気も最高である。(平成10.1.7撮影) |
高瀬(たかせ)眼鏡橋 玉名市高瀬下町、 嘉永元年(1848) 橋長:18.8、幅:4m 脚柱の長さが中央部と端で異なるのが特徴、江戸時代交易港として栄えた船着き場にある橋で、荷物の積み出しの為の俵ころがしも。現在(H9,11)周囲の河川工事中。 |
豊岡(とよおか)橋 植木町豊岡 享和2年(1802) 橋長:12.8m 幅4.9m 熊本では2番目に古いアーチ石橋で、輪石をくさび石で継いだ特徴(下の写真)を持つ。国道208号線を玉名方面から来ると、西南の役の古戦場「田原坂」の入り口にある。(平成10.1.15撮影) |
豊岡橋(輪石部分) 石工は理左右衛門。各種の説明に「リブアーチ」とあるが、輪石の組み方は川の流れと平行であり疑問が残る。ただ、要石だけは岸の方向に組んである。輪石全体の組む方向がリブアーチのポイントかと思うのだが。御船の門前川橋も同じである。 |
明八(めいはち)橋 熊本市新町 明治8年(1875) 坪井川、新町3丁目と唐人町を結ぶ。旧藩時代は新3丁目橋、門があり、明六つに開き、暮六つに閉ざされていたが、御門が明治8年に撤去さるとともに、板橋から石橋に架け替えられ、昭和57年まで車両が通行していたが、現在は歩行者専用となって、公園化。 |
明十(めいじゅう)橋 熊本市新町 明治10年(1877) 明八橋の2つ上流の橋、ともに石工は橋本勘五郎。現在(H10.1)工事中で通行止めだが、今でも車両が通行する生きた石橋である。背景の建物は旧第一銀行のビル、先日取り壊されずに活用されることが確定、この古い町並みの景観を後世に残したいもの。(平成10.1.24) |
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