若者に好機の時代
       〜知識社会の到来〜
 (平成16年度)

校長 星子孝之


 新年度が始まり三月余が過ぎたが、この間、本校は順調にスタートし、また大きな成果を上げることができた。

県総体三競技優勝
 まず、今年度の県高等学校総合体育大会(県総体)、一部を除いて五月二十八日(金)の総合開会式後に競技がスタートした。
 まず、総合開会式では選手団の入場行進が行われ、本校は、昨年に引き続き、熊本西、東稜、熊本商業などとともに奨励校に選ばれうれしいスタートとなった。
 競技は本校から十二種目十七競技に出場、その結果、バスケットボール男子が初優勝、ハンドボール男子が三年ぶり二回目の優勝、ハンドボール女子が二年連続二十四回目の優勝、準優勝がバスケットボール女子、三位がサッカー、バレーボール女子、ソフトボール女子、団体三位以上七競技は県全体で第四位の成績であった。
 各競技の中で圧巻は、まずハンドボール男子、決勝はこれまで十九回優勝している古豪千原台と対戦、競技は前半から終始リードされ苦戦、残り三十九秒で同点に追いつき、終了三秒前に七メートルスローを決め劇的な逆転優勝。次ぎにサッカーの準決勝、昨年まで七回優勝している大津と対戦、雨の降る中の熱のこもった競技となり、応援に駆けつけた三年生も雨に濡れて選手と一体になって声援、惜しくも0対一で敗れはしたが、緊張感のある記憶に残る好試合であった。
 個人競技は、陸上の延九名が入賞、更に南九州大会に出場、三千メートル障害で後藤孝光君が二位、五千メートルで塚本祥也君が二位等延四名が六位以内に入り全国高等学校総合体育大会(全国総体)に出場することとなり、全国総体には合わせて四の体育部が出場することとなった。

県総文三部門に出場
 次ぎに、今年度の県高等学校総合文化祭は、「バクハツ!肥後国文化山」をテーマに、五月二十七日(木)パレード部門、二十八日(金)・二十九日(土)にステージ部門と展示部門、県立劇場を主会場に展開された。
 本校からはパレード部門とステージ部門にバトン部、又将棋部門に二名の生徒が参加し、清田翔君が個人優勝した。
この結果、全国高等学校総合文化祭には、バトン部と将棋の清田翔君が参加することになった。

珠算団体個人とも一位
 また、六月六日(日)、千原台高校で開催された全国高等学校珠算競技大会熊本県予選に珠算部が出場し、団体総合一位、個人総合で鳥越麻衣さんが一位を獲得した。この結果、団体・個人とも全国大会に出場することとなった。

トレーニングセンター完成
 本年の県総体の結果を見ても分かるように、本校は体育・スポーツ活動が盛んな学校であり、全国大会優勝など多くの実績を残している。
 このことは、本校教育の特色の一つでもあり、今後とも体育・スポーツ活動の一層の振興を図っていきたいとの思いから、トレーニングセンターを建設することとなった。
 昨年(平成十五年)九月に着工、今年(平成十六年)三月に竣工、そして四月二十六日には全日本女子ハンドボール監督西窪勝広氏を招き開所式を実施した。
トレーニングセンターは、鉄骨二階建、床面積は延六五一・七平方メートルである。
 一階にはトレーニング室、管理室、トイレ・シャワー室等があり、トレーニング室には最新の運動器具、体重計、血圧計、アイシング用設備等が完備している。二階には二四九・三七五平方メートルの小体育室とミーティング室がある。
 各生徒が自分の体をよく理解し、より科学的に体力を増強し、また競技力が向上することを期待している。

現代は断絶の時代
 さて、アメリカの学者P・F・ドラッカーは、現代は社会が大きく変化し「継続の時代」から「断絶の時代」に入り、社会には根源的変化すなわち断絶が起こりつつあるとのべ、その断絶の最たるものが知識社会の到来であり、産業社会では物の生産性が重視されたが、これからは知識の生産性が問われ、その生産性が経済全体の鍵になるであろうとのべている。
 新しい知識に対応する能力は、多く年を重ねた者よりは、若者の方が優れている。
 知識社会の到来は、若者にとって好機であり、若者は学習することにより、その飛躍が期待できる。

平成16年7月

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