大分の石橋も、江戸時代に造られた古いものは、飾り気のない素朴さなど「肥後の石橋」と共通のイメージを持っていますが、明治末から大正以降の石橋は、近代的工法が取り入れられ、2連,3連以上の長い橋も多く、上品で洗練されたイメージを持ち合わせたものとなっています。今回は日出町、本耶馬溪町(現在の中津市)、耶馬溪町(現在の中津市)の3橋と青の洞門を紹介します。 |
赤松橋 大分県日出町 八坂川に架かる日出町唯一の石橋で、別府から国道10号線を北に向かう時、左側に見える。橋長:47.0m、橋幅:5.5m、架橋:明治30年(1897)。現在は下流の新橋に役目を譲っており、進入道も夏草に覆われている。貴重な遺産、公園化等周辺整備を期待したい。 |
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耶馬溪橋(オランダ橋とも) 大分県中津市本耶馬溪町 大正9年11月着工し同12年3月完成。八連の石橋で、橋長116m、橋幅4.1m、山国川に架かる風景は見事。昭和19年の水害で高欄や橋面が流失、その後復旧。平成10~11年補強修復工事。すぐ上流に堰があり、川底の土砂の流失防止効果を考えたものか。なお、この上流数百メートルの左側(右岸、川の右岸・左岸とは下流に向かって右か左か)には、菊池寛の小説「恩讐の彼方に」で有名な「青の洞門(下に写真)」も。 |
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青の洞門 宝暦14年(1764)、禅海和尚が村人のために30年余りをかけて、ノミと槌だけで掘ったといわれる洞門(通路)。洞門内には禅海和尚の石像も。 |
馬溪橋 大分県中津市耶馬溪町 橋長:82.6m 橋幅:6m 五連 架橋:明治15年(1882) 山国川に架かり、青の洞門から3km程上流。 |
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