聖橋改修工事

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聖橋(ひじりばし)の修理始まる
 上益城郡矢部町の国道218号線沿いにあるこの橋は、矢部町で最も古い石橋で、天保3年(1832)、石工「三五郎」によって建造されたが、その後の交通増に伴い、すぐ横に鉄骨橋が造られた後(1937年頃)取り壊されかけたが、破損部分もそのまま、痛々しい姿(下の写真)をさらしていた。やっと、地元の人たちを中心とした復元運動が実り、矢部町の手により修復されることになり、工事が始まっていた。(平成11年5月9日現在)
 工事案内板が、文化財工事にふさわしく、ぬくもりを感じる材質だったのが印象的!
工事前の聖橋
(1997年12月撮影)
壊れている部分から、隣の新橋の赤い鉄骨部分が見えており、見るからに痛々しい姿でした。
この修復工事は地元だけでなく、聖橋を知る多くの人々が待ち望んでいたものでした。
工事中の聖橋
(1999年5月9日撮影)
川底までの進入道路を造ったり、支保工等にも古い石橋を保護する工夫も、まさに大工事。170年前のブルドーザーもクレーン車もない時代に、この石橋を造ったとは、当時の石工達の苦労が伝わってきそうだ。
アーチ部分に支保工や足場が設置され、ブルドーザーやクレーン車、手前に見えるのは欠損している壁石などの代わりの新しい石材か。
聖橋修復工事をモデルに、今後「更に多くの石橋等の文化財修復・復元へつながっていって欲しい」と願うものです。
(1999年5月9日撮影)
改修工事、ほぼ終了か!
痛々しかった赤い鉄骨が見えなくなった。
すでに支保工は取り除かれていたが、まだ足場の一部が少し残っていた。
(1999年6月12日撮影)
修復工事終了
(1999年7月2日撮影)
梅雨まっただ中、今日は梅雨の中休み清流も生き生き、白い水しぶきがまぶしく、緑も更に濃くなった。
工事が終わった輪石が緑に覆われるのはいつの日か。
167年の時を越えて、
今年、聖橋は蘇(よみがえ)った。(聖橋年表参照)
(1999年7月2日撮影)
次は、御船川眼鑑橋など更に多くの石橋の復元や修復を願うものです。

 日本の石橋を守る会熊本県支部の会報「熊本の石橋」第5号に掲載された座談会「聖橋、平成の修復成る」を、事務局のお許しを得て紹介します。


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<制作>熊本国府高等学校パソコン同好会