平成24年度

-新たな未来(あした)を拓く-

          学校法人泉心学園
          熊本国府高等学校
           校長 髙田 憲清


石川博敏校長 本校は、昭和16年5月、戦雲急を告げる中、熊本商工会議所にあった「商業実務員養成所」が、実業学校令に基づき発展して「熊本女子商業学校」として呱々の声を上げました。当時、本県において、商業学校は男子を対象とした県立の1校だけであり、全国にあっても女子の商業学校はきわめて稀なものでありました。
 設立の中心は、起業家であり当時熊本市商工会議所の会頭であった中山造酒夫初代理事長及び長年にわたり教育一筋に歩んでこられた早坂留平治初代校長の2人であります。女子教育、とりわけ産業人としての女性の育成を目指すことを設立の目的とされています。本校の草創期は、太平洋戦争が勃発し戦時下の様々な制限の中、職員と生徒が一丸となって多くの試練を乗り越えながら学校創りに邁進されました。戦後も社会が大きく変貌する流れの中、経済・財政の厳しい環境下で、学制改革に基づき「熊本女子商業高等学校」として歩み始めました。日本の復興期の女子生徒にとって貴重な職業教育機関として、さらに高等学校への進学希望者の拡大に応える後期中等教育機関として重要な役割を果たしてきました。経済成長に伴い産業構造の変化やグローバル化、進学意識の高まりとともに、普通科の設置や男女共学化を経て「学校法人泉心学園 熊本国府高等学校」と校名を改めました。
 建学の精神「人間全体を正しく成長させる全人教育を基盤とした有為な人材育成」の中で育った卒業生は、3万6千余名になります。校名変更や校舎の改築、学科の改編など社会が変化する節目に、学校の改革を積極的に進めてきました。社会が如何に変化しようとも全人教育の理念は、今日も生徒・職員に伝統として生き続けています。
 昨年、学校創立70周年を迎えましたが、次の80年に向けて「新たな未来(あした)を拓く」の目標を掲げて、生徒・職員が一体となって新たな歴史を創っていくことを決意しています。

平成24年4月1日 


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