熊本国府高等学校長 石川博敏 これは、平成十八年四月に電車通りに面した民間ビルの屋上に掲げた本校の看板の中の言葉である。この看板設置と同時期に歩み始めた本校野球部が平成二十年度第百二十二回を迎えた九州地区高等学校野球熊本大会で伝統校と厳しい戦いを経て見事初優勝を成し遂げた。創部三年目(実質二年)の快挙である。新年度のスタートに当たり、全校生徒諸君並びに同窓生等多くの本校関係者に多大の元気を与えてくれた。また、学校としては、男女共学化がすっかり定着したこの時期に、輝かしい戦績の歴史と伝統を有する他の部活動に加えて、本校の牽引的役割を果たしてくれる新たな男子部活動が確実に育ってくれていることは頼もしい限りである。 本県代表として初めて臨んだ九州大会においては、全国屈指と目されている強豪の浦添商業高校に翻弄され、全国のレベルの高さを思い知らされる結果であったが、将来に繋がる貴重な財産となる他県チームとの初の公式試合であったことと思う。その後のRKK旗やNHK旗においてもベスト四,準優勝と確かな足跡を残してくれた。創部初年度入部した生徒諸君が早々に今後に繋がる確かな礎を築いてくれたことに対して心から拍手を送るとともに、夏の選手権大会での活躍を心から期待している。 ところで、青年期の真っ只中にある高校生活においては、部活動体験は極めて貴重であり、生涯にわたっての心の豊かさに繋がるものと思う。多感な高校生時代にこそ、仲間と汗をかき、ある時は涙を流し目標を達成した喜び、それを共有できた喜びは、何にも代え難い体験であり、生涯にわたって己を支えるものとなることが期待できるものである。 本校では、平成二十年度から一年生は全員、何らかの部活動に参加することを原則としたが、五月末段階において、文化系部活動、体育系部活動のいずれかに新入生全員が登録をしてくれている。活動形態は毎日活動する部や週に一度程度の活動など活動内容部によって様々であろうが、恒常的な活動を通しての仲間との連帯を体感すると共に、さらには社会性を学ぶ効果的な場として確実に定着してくれることを期待するところである。 平成20年6月 |