石工の里「東陽村」に隣接し、平家の落人伝説で有名な「泉村」にも、多くの石橋が残っている。その中で、今では使われなくなった小さな石橋ではあるが、保存のための修復工事が行われた。その工事記録をここに。(資料提供:尾上様) |
小谷(こたに)橋 八代郡泉村白木平 撮影:平成11年12月 |
工事概要 | 工事名 | 小谷橋修復工事 |
工事場所 | 八代郡泉村白木平 地内 | |
契約日 | 平成 11 年 9 月 27 日 | |
着工 | 平成 11 年 9 月 28 日 | |
竣工 | 平成 11 年 12 月 20 日 | |
発注者 | 泉村 村長 清水 弘 様 | |
発注機関 | 泉村 建設課 様 | |
監督者 | 泉村 建設課 吉田 参事 様 | |
施工方法 | 本工事 |
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写真管理 | 出来形測定を実施した場合、その確認を行う為に必要に応じて寸法を撮影して記録する。又各工種、各作業において施工状況を随時撮影する。予期できない工種が発生する可能性が多いので、変化があったその都度写真で記録をしておく。 | |
環境対策 | 本工事現場で考えられる環境に影響を与える項目。
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再生資源の利用の促進 | A 現場発生の再生資源と考えられるもの。
なし。 |
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その他 |
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平成11年7月1日午後2時より、泉村建設課・教育委員会立会いで現地調査を行った。
(輪石の一部が脱落し、崩壊の恐れがあるので調査を要する旨の問い合わせによる。)
現状のまま放置して、もし橋が崩落した場合、隣接する民家の石垣の欠損及び崩落に繋がる。また、この石橋を文化財と考えるか、消耗財産と考えるかで、今後の取扱いが違うので、調査経過および結果資料に基づいて判断する事が最善であると考えられる。原因を確実に突き止めた上で修繕をしなければ余分な時間と費用を要し、最悪の場合見当違いの修繕をしてしまう恐れがある。充分な原因調査に基づき、最も有効かつ諸般の事情に即応した計画を行うものとする。また、この橋は種山石工集団の手による「肥後の石橋群」の一つであることがわかっている為、その歴史・文化・技術的な価値を疎かにするべきではないと考えられる。
上記1〜4について、橋体内部からの、何らかの原因による圧力が壁石を押し出し、輪石も伴って上下流側に変位した、と仮に想定して原因の究明を行い、原因として考えられる可能性事項を、以下に記す。