熊本文学散歩


最近の文学者(小説家)

 熊本に生まれ、熊本に育ち、現在活躍されている文学者の方も多数いらっしゃいます。我々の「熊本文学散歩」において、まだとり上げていなかった小説家の方々を中心に紹介します。なお、俳句や詩歌関係は別ページとして作成しました。


田中 芳樹(たなか よしき 1952年〜)
小説家。熊本県本渡市生まれ。学習院大学文学部国文学科卒業。 1977年に当時のペンネーム「李家豊」で「緑の草原に・・・」を著し、第3回幻影城新人賞を受賞して作家デビュー。 1988年には星雲賞受賞。代表作には「銀河英雄伝説」「創竜伝」「アルスラ-ン戦記」など、2000年8月に「バルト海の復習」を刊行。
私が知る中では一番面白い作家です
 
梶尾 真治(かじお しんじ 1947年〜)
小説家。熊本県熊本市生まれ。熊本で石油販売会社を経営されながら、幅広いジャンルの短・長編SF作品を次々と出版。1979年「地球はプレインヨーグルト」で星雲賞、1981年「サラマンダー殲滅」では日本SF大賞。他の作品としては、2003年に映画化され大ヒットした「黄泉がえり」など単行本や文庫本が多数。
今、最も売れている熊本の作家でしょうか
 
島田 真祐(しまだ しんすけ 1940年〜)
小説家。熊本県熊本市生まれ。早稲田大学大学院日本文学研究科修了。1977年、宮本武蔵関係資料で有名な「財団法人島田美術館」を設立され、武蔵研究家でも。 2003年8月に「ニ天の影」を出版。
個人で美術館を設立されているとは・・・すごい!
 
光岡 明(みつおか あきら 1932年〜2004年)
小説家。熊本県生まれ。熊本大学法文学部卒。地元新聞社に勤務の傍ら、「草と草との距離」などの作品で4回、芥川賞候補となり、1981年、戦後に米軍の落とした機雷の除去に従事する元海軍中尉を主人公とした長編小説「機雷」で第86回直木賞を受賞。他に「いづくの蟹」「奥義」「湿舌」など多数。熊本近代文学館の初代館長。2004年12月22日、訃報のニュース、ご冥福をお祈りします。
熊本在住の方で直木賞を受賞するとはすごい!
 
島 一春(しま かずはる 1930年〜2008年)
小説家。熊本県天草生まれ。1959年「無常米」で、第3回農民文学賞を受賞。「老農夫」「燃える海」「母のいる風景」「山河に愛ありて」など、天草に生きる農民漁民の哀歌をテーマにした作品を中心に多数の著書。1999年に千葉県から帰郷、現在は天草郡竜ヶ岳町在住。2008年6月22日、訃報のニュース、ご冥福をお祈りします。
ふるさとの情景が作品を生むのですね!
 
中田 幸作(なかた こうさく 1927年〜)
小説家。熊本県玉名市生まれ。元高校の国語の先生。「僕のスタンス」「鉄のゲート」などの作品。
元は高校の国語の先生だったとのこと!
 
石牟礼 道子(いしむれ みちこ 1927年〜)
小説家。熊本県天草郡河浦町生まれ、現在水俣市在住。1969年に発表した「苦海浄土」をはじめとする水俣病をテーマとした小説で有名。2004年4月には石牟礼道子全集(17巻)が発刊された。
17巻もの個人全集が発刊されるとはすごい!
 
田辺 恭一(たべ きょういち 1918年〜)
小説家。熊本県熊本市生まれ。1938年、熊本県立師範学校卒業。1988年、雑誌「暗河」に戦記加久藤越を発表。 1994年に小説「川向こうの団欒」を、2001年には小説「加久藤越」を出版。
元美術の先生で画家としても有名、まさに絵筆と文筆の両刀(?)使い!
 
北御門 二郎(きたみかど じろう 1913年〜2004年)
翻訳家。1913年、球磨郡湯前町の地主の次男として生まれ、旧制第五高等学校から東京帝国大学英文科に入学。トルストイを原文で読もうと中国のハルピンに渡り、独学でロシア語を習得。トルストイから学んだ非暴力の精神を貫き、兵役を拒否し、大学も中退して故郷近くの球磨郡水上村に移り住み、農業の傍らトルストイの正確な翻訳に打ち込む。農業とトルストイ、まさに晴耕雨読の人生。「戦争と平和」「アンナカレニーナ」「復活」の3部作の翻訳で、1979年の日本翻訳文化賞を受賞。2004年7月17日ご逝去のニュース、ご冥福をお祈りします。
誤訳を憂い、独学で正確な翻訳に打ち込んだ偉人!
 

 もっといらっしゃると思いますが、現段階で知り得た方々を紹介しました.。私自身文学に疎く、選択の基準等、公平さに欠ける面もあるかも知れません。「こんな方もいらっしゃるよ!」と、お教えいただければ追加していきます。更には間違い・誤記等があるかも知れません。お気付きの点など、ご指導いただければ幸いです。(文責:M.T 2004/05/31)

最終更新:2008/06/30

<制作>熊本国府高等学校パソコン同好会

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