くまもと自然賛歌!
学生時代、椎間板へルニアとの診断を下され、その後も何度か病院の世話になり、いつの間にか、激しい運動はおっくうになっていた。
しかし、大自然の誘いは捨てがたい。暇さえあればコンクリートの穴蔵から抜け出し、周囲の二桁三桁の山に足を踏み入れ、ハンモックを吊るしての昼寝。車で30分も行けば、すばらしい自然界に踏み入れることができる我が熊本の自然環境に大いに感謝! |
昼寝の傍を行き交う登山者に促され、たまには山頂を目指すこともある。次のような歌の―節が想いだされる。
♪ 暇ができたら リュック一つで山に行き ♪
♪ 山のテッぺンで「ああ暇だ」と怒鳴って さっさと帰って来!♪ |
9月初旬の日曜日!
やはり、阿蘇はいい。
中央火口丘もいいが、外輪山もまた違った良さがある。
俵山のほうに登ってみた。
雲や草はまだ夏のものだったが、風はすでに秋。
すすきがほんの少しだけ穂をだしていた。
山頂で握り飯をほおばった。
大地も人も山も生きている、最高の気分だ!
山を下り、白水の温泉につかって帰ってきた。
至上の一日であった。
秋の土曜日!
南外輪のすばらしさの一つに夕暮れがある。
タ暮れは、麓のほうから少しずつやってくる。
中央火口丘が夕日に映えて、ぽっかりと浮かび上がる。
南郷谷がかすかに見える頃、遠くから汽笛の音が聞こえてくる。
学生時代、この山でひとりビバークしていた頃は、まだSLの煙も見えていた。
まさに雄大な交響曲をBGMとした墨絵の世界といったものだった。
豊肥線にSLが復活したが、南郷谷にも走らせたいもの。
真冬の日曜日!
阿蘇北外輪の二重(ふたえ)の峠へと向かう。
空は一面晴れわたり、上天気!
あたりの草むらに寝っころがれば、夢見心地。
太陽の光をいっぱい吸収し、寒くはない。
春はすぐ近くまできている。
中央火口丘の眺めも実に壮大。
あたりには雪はないが、はるか九重連山は真白!
夏に甲佐岳!
標高753mの三桁の山だが、展望はすばらしい。
熊本平野がこれほど―望できる場所はそう多くはないだろう。
金峰山、有明海、島原半島、宇土半島、天草、雁回山、阿蘇の外輪山、九州脊梁の山々
すばらしい眺望である。
甲佐町のやな場を過ぎ、緑川に沿った狭い道を行く。
砥用町(現美里町)に入ると、やがて甲佐平郵便局、その先をすぐ左に折れ、山道を登れば、福城寺という寺院。
ここで車を降りねばならぬ。
寺の手前に駐車場があるが、車道の終点に駐車することに。
福城寺は重要文化財に指定されている釈迦如来像を所有する由緒ある寺。
ここまで来れば、あとは甲佐岳山頂まで歩いて40分程。
竹林を過ぎると杉林、ともに急な登りである。
途中、下山中の2人の中年男性に会っただけ。
こんな夏の暑い季節に登る人はいないのか。
30分ほどで、「山頂まで200m」の標識。
その左上に電波塔を見つけると、少し展望がきき、そこで一息。
あとは山頂まで自然林が続く。
山頂に着くと祠とともに、 「熊本緑の百景」の標識。
木製の長椅子が数脚あり、弁当食うにはぴったし。
緑川の流れが、有明海までそそいでいるのが、はっきりと見え、
「まさに地図とそっくりだ」などと、妙な感心をする。
2等三角点のある本当の山頂は、そこから東へ数分登った地点だが展望はきかない。
下りは余裕、歩数を数えてみた。
「山頂まで200m」の標識まで350歩、そこから車まで1100歩。
ささやがなミニミニ登山であった。
なお、御船側の水越には鐘乳洞もある、1日コースとして、おすすめ。
緑川流域は石橋の里でもある。
11月中旬の日曜日!
緑川の上流、内大臣林道を遡って来た。
さすがの名だたる渓谷、ちょうど紅葉の真っ盛り。
渓谷に降り、途中の弁当屋で買ってた弁当を食った。
水のせせらぎを聞き、色づいた紅葉を見ながらの弁当、これが実にうまい。
せっかくだからと、もっと奥まで行くことにした。
断崖絶壁の中を行くこの林道、
アスファルト舗装はなく、砂利道悪路。
砂ぼこりにまみれた愛車を見れば山深さを感じる。
遠き幼き日の、我がふるさとの道路を想い浮かぱせてくれた。
とうとう宮崎との県境、椎失峠まで来てしまった。
さすがに海抜1400メートルを越えるところ、
辺りの紅葉の時期は既に終わり、寒々とした冬の装いである。
行き交う車はほとんどない、まさに秘境。
時は既に午後15時50分。
今来た道を帰るよりはと、椎葉の方に降りて行くことにした。
山を降りるにつれ、再び紅葉にめぐりあい、当日2度日の紅葉狩り。
そのまま五ヶ瀬、清和、矢部(山都町)へとまわって帰宅したのが午後7時過ぎ。
このコース、1日ではもったいない。
途中、椎葉辺りの民宿ででも―夜過ごすことができれば、最高だろう。
そのうち実現させたい。
なお、椎矢峠までの途中、熊本県最高峰の国見などの登山口もあり、
山歩きにもいいところ、すばらしい原生林と清流が待ち受けてます。
どなたの言葉か忘れましたが
「峠その向こうに何がある 広く広がった世界か
それとも闇の世界か」
峠とか、山の頂には、何んとなく夢がある。
その向こうに何が見えるのかという期待感を抱かせる。
それも登山の楽しみの一つだろう。 |
山頂!
いつだったか、帰省中のW先輩から
「立田山のテッぺンからは、何も見えんごつなっとるバイ!」という嘆きを聞いた。
高木が生い茂り、展望を妨げているという。
地元に住む私が知らなかった、久しく登っていない。
学生時代、トレーニングでテッぺンまで登り、
夕日に輝く白川を眺めると、練習の疲れも吹き飛んだことを思い出す。
「グリーンクリーン」とか、「森の都作戦」も大切なことでしょうが、
山のテッぺンまで来て、展望がきかないというのは、いかがなものでしょうか。
頂上は、はげ山か低木がいい。
「立田山からの展望よ再び!」と祈るのは、私だけではあるまい。
パラグライダー!
ある日、例によって俵山に登ったときのこと
山頂で、「大きな凧?」を見た
それが「パラグライダー」
山頂から次々と飛び立っていく
まさに鳥のように、大空を自由に旋回できる代物である
これぞまさに、学生時代夢見た「ワンダーフォーゲルの翼」ではと
早速興味を抱いてしまったのであるが
残念なことに、根っからの高所恐怖症!
しかし、根っからのワサモンでもあった
遂に決心、入門することに
日曜日しか行けず、今年の長雨にもたたられ、初心者の域を脱するまでには時間が必要
風に乗って自由に大空を飛べる日を夢見て、挑戦し続けたい!
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