文学者たちの足跡を追うだけでなく、一歩踏み込み、感じたままをことばに表すことも楽しそうです。そこに、新たな文学が生まれ、新しい文学の故郷が誕生する可能性も!そこで今回は、昭和44年発行の本校文芸部誌「サギタリウス」にあった本校国語科の故帆足公立先生の文章「短歌批正」(批正:ヒセイ、批評し訂正すること)を紹介させていただきます。歌に限らず、文章を作成する上で参考になりそうです。
短歌批正 歌作りのけいこをして何になる。その話はあとまわし。 母からのぶあつい手紙なつかしく封切る前の心ははずむ A子 母からのぶあつい手紙うけとりて封切る前の心ははずむ 実習へ旅立つ男のたくましさ広い海の東支那海 B子 実習に旅立つ男たくましく行く手はいづこ東支那海 寮の朝六時に起きて屋上に登りて涼し朝の点呼 C子 寮の朝六時に起きて屋上に登れば涼し点呼はじまる 蛇足をひとつ、つけ加えよう。 |
学校の図書館で、昔のサギタリウスを読んでいて発見しました。三十数年前の帆足先生の教え、私たちのwebページ作りにもつながるものを感じます。ことばの選び方ひとつで、調子が整い、いい歌になるのですね。「ことばになれればわかるようになる」とのこと。まずは作ることから始めるということです。作ることにより、ことばに「慣れ」て、いい歌が作れるように「成る」ということですね。短歌、私にも作れるかな。(短歌ではなく、詩を作ってみました。05/6/24)(作成:2002/02/20 更新:2005/06/24)