暦の中の迷信「六曜」の話です。
結婚式は大安に,お葬式は友引にはダメなど
先勝,友引,先負,仏滅,大安,赤口とは,いったい何?
迷信「六曜」の中の数学? 六曜の順序(決め方)は,旧暦の1月1日が先勝から始まり,2月1日は友引から,以下,3月先負,4月仏滅,5月大安,6月赤口と,1日が決まります。各月の1日が決まれば,2日以降は,先勝,友引,先負,仏滅,大安,赤口の順番に従って月末まで割り当てられていきます。7月以降は半年前に戻り,7月1日の先勝から順次12月1日の赤口までの繰り返しです。解りやすいように,下に六曜の割り当て表の一部を示します。
このことは,次のようにも考えられます。旧暦の月と日の数の和を6で割ったときの余りを求めて,2なら先勝,3なら友引,・・・,などと決めてもいいのです。数学的には「旧暦の月と日の和を6を法とする剰余類に分類する」ということになります。整数を6で割ると,余り(剰余)は,0,1,2,3,4,5のどれか。すなわち,6で割るとき,同じ余りを持つ整数をまとめて1つの「類」を作ると6個の「類」ができます。そこで,次のような六曜との対応表が考えられます。「類」と言うと難しく聞こえますが,「グループ」です。6で割った時の余りは6種類だから,6つのグループに分けるということです。なお,閏月の六耀は直前の月(閏5月の場合は5月)と同じだそうです。
旧暦では六曜は毎年同じで,単なる日の順序を数えるだけの名称でした。しかし,太陽暦のカレンダーに六曜を示すと,六曜がランダムに(大安が連続したり,飛んでしまうこともあり,何か運命?的に)変化するように見え,一種の占術的な要素が加味されたのではないでしょうか。元々,六曜そのものには迷信(日による吉凶)はないそうです。明治になって暦を売るための手段(付録)に使われ出した「新しい迷信」とのことです。 六曜の決定法を知れば,六曜迷信(日による吉凶)が実につまらない,根拠などないということが解ります。旧暦時代は仕組みが解り過ぎて,誰も相手にしなかったものです。本家の中国ではとっくに忘れられています。一生の大事な行事が迷信で左右されるなんて。迷信と同じく,占いも(プログラムを作れば解ります)根拠なんてないものですが,信じている人も多い。プラス思考で利用したり,単なる遊びと割り切っておればいいのですが・・・。 数の迷信も多いようです。9はダメとか,7はラッキーとか。しかし,9は日本では「苦」に通ずるから「凶」の数だと言われてますが,中国では「久」に通ずるから永久という意味で「吉」数です。要するに気の持ちようだということです。「13日の金曜日」だって,「十三金」を「富み金」と読んで「金運に恵まれるラッキーな日」と考えている人もいます。 現代社会でも次々と新しい迷信とかの流言が,マスコミ等(インターネットも含めて)で生み出される場合もありますので,お互いに気をつけたいものです。 |