大きな数の話です。
熊本は八代地方に伝わる民話「彦一とんち話」です。
会話に,熊本弁や八代弁を混ぜくっとりますので,解りにくいかも。
彦一どんと殿さん とんちで有名な彦一が,八代の殿さんから手柄のほうびをもらうことになります。 この米粒の数を計算してみましょう。
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それでは「1日目は米を1粒,2日目は2粒,3日目は4粒と,日毎に倍々の米を持ち帰ってよい。ただし,自分で持ち帰れる量だけ!」としたら,どうなるでしょうか? 先ほどと同じく 1+2+4+8+16+32+64+128+・・・・ 31日目には230(=1073741824)粒,50粒が1gだから 1073741824÷50÷1000÷1000=21.47・・・で,約21トンになります。とても一人で持ち帰れる量ではありません。どう考えても,23日目の83kgが限度かと。よって,23日目までに持ち帰ることができる米は223-1(=8388607)粒,およそ168kg,これは大した量ではありませんね。殿さんがもう少し知恵を働かせていたら,彦一どんと良い勝負だったでしょうに。 |
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(この話と似たものが他にも,一休さんや曽呂利新左衛門,インドやロシアの昔話など世界各地ににも残っているようです。大元は古代インド辺りかも知れません。それがどんな経由で日本へ伝わってきたのか,これも興味深そうです。) |