暇つぶしに
数学(?)に挑戦しよう!


今度は,一筆書きに挑戦して見ませんか。
ここを読めば,あなたも一筆書きの達人(?)に!
 


一筆書き・・・二十八橋知恵渡(ちえわたり)


 江戸時代,「和算」という日本独特の数学が発達していました。
 大阪の和算学者武田真元(~1847年)が著した「真元算法」(1845年)という和算書に「浪華(なにわ)二十八橋知恵渡(ちえわたり)」という問題があります。

 「下の左図は,大阪の道頓堀の地図である。どの橋から渡りはじめても良く,同じ橋を2度渡らなければ順序はどうでも良い,この28の橋を全て渡って元の場所にもどる方法を考えよ」というものです。いかがですか,ちょっと複雑ですね。



 ところで,これと似たような問題に「ケーニヒスベルク の7つの橋」というのがあります。
 こちらのほうが橋の数が少なくて単純ですから,こちらから考えてみましょう。

 これは18世紀のはじめ,ドイツのケ-ニヒスベルグという町の人々が挑戦した問題です。「ケーニヒスベルクのブレーゲル川に,7つの橋がかかっていました。この7つの橋を1回ずつ渡って,元の場所に帰ってきたいが,どうすればいいか?」です。どこから出発しても構いません。

 たくさんの人々が挑戦しました。
 しかし,誰もできませんでしたし,「できない」という理由の説明もできませんでした。

 ケーニヒスベルクの町内の地図は下の右図のとおりです。
 どうですか,挑戦してみませんか。

当時の道頓堀28橋 ケーニヒスベルク7つの橋
江戸末期の大阪道頓堀の
28橋
18世紀のドイツの
ケーニヒスベルクの7つの橋
 18世紀のドイツの有名な数学者オイラーは,「ケーニヒスベルクの7つの橋」の問題を,一筆書きの問題として考えることにしました。右の図のように,4つの島や地区を点で,7つの橋を線で表した図を書いて(図を単純化),「この図が一筆書きできるか」と考えました。一筆書きができるのなら「7つの橋を,ただ1回ずつ渡って,もとの場所に戻ることができる」ということになります。皆さん,簡単にはできませんので,鉛筆片手に,じっくり挑戦してみて下さい。解答は次ページ 4つの地区を点で、7つの橋を線で表し、一筆書きの問題に
 
注:最初「ケーニヒスブルグ」と覚えていた為,そう書いていましたが,「ケーニヒスベルク」や「ケーニヒスベルグ」と表記してあるほうが多いようで,全て「ケーニヒスベルク」に訂正しました。「ケーニヒスベルク (Königsberg)」はバルト海沿岸にある港湾都市「カリーニングラード」の旧名で,現在ではロシア連邦の領土(周囲をポーランドとリトアニアに囲まれた飛び地カリーニングラード州の州都)です。ブレーゲル川は現在のプレゴリャ川とのこと,一度訪ねてみたいですね。
 

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