大賀ハスの育て方
毎年可憐な花を咲かせてくれる大賀ハス、自分でも育てられるのでしょうか。
本校のハス博士でした伊佐元教頭先生のお話を参考に
根茎(レンコン)からの育て方を!
栽培のポイント
- 日当たりと風通しのよい場所
- 適切な用土
- 水を切らさない
- 充分な大きさの容器を使用する
植え付け時期は3月上旬
- 遅くなると芽が伸びて傷みやすくなるので、2月下旬から3月上旬までに。
容器は大きめのもの
- 直径50~60cm、深さ30~40cm程の容器で、スイレン鉢や陶器の鉢なら美しく、見栄えもいい。プラスチックやプランターや桶やたらいでも構わない。ただし、容器が小さいと花や葉が小さく、夏季の水やりも面倒。
土づくり
- 土は有機質の多い、やや粘土質のものが望ましい。水田の土か粘土質の土を8割、完熟腐葉土を2割程度加え(土20リットルに対し、苦土石灰一握りか草木灰二握りを混ぜるとよい)、よく混ぜて使用する。
もう少し詳しく!
- 植え付け
- 容器の2/3程度に土を入れ(元肥として、煮干しまたは固形配合肥料を根茎に触れないように入れるとよい)、根茎を傷めないように注意し、鉢の中央部に先端が来るように芽を上向きにして、先端が3cm前後土の下になるように植え、根茎の尻は少し上向きになるように斜めに植えつける。植え終わったら水を静かに入れ、土の上10cm程度に水を張る。
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- 置き場所
- 日当たりと風通しのよい場所に置き、水温が充分上がるようにする。
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- 水やり
- 水が不足したら補充(日なたで1日ほど汲み置きした温かい水がよい)、10cm以上の水深を保つ。(特に夏場は乾燥しやすいので要注意)
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- 追肥
- 立ち葉が出始める頃から8月頃まで、月に1回程度施肥する。油かすと骨粉の固形配合肥料の大粒を。直径50cmの鉢なら3粒程度、土の中に軽く押し込んでおく。(リン酸を含んだ骨粉系肥料を好む)
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- 病害虫の防除
- 葉、葉柄、花柄にアブラムシがつくことがある。一般のアブラムシ用の殺虫剤を散布する。病気はほとんどない。もし、葉が褐色になったら褐斑症で、早めに病葉を切り取る。
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- 花後の管理
- 花が咲かなくなると根茎が肥大する。秋になると枯れた葉は切り取り、水が凍らない場所に移動するか、容器を断熱材で囲むか、土地に埋めたりして冬越しする。水は切らさないようにする。施肥の必要はない。
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- 植え替え
- 容器栽培では毎年株分けして、植え替えをする。そのままにしておくと、だんだん小さくなって花が咲かなくなる。
- 株分けは2月下旬から3月末までの新芽が動き始める前、肥大した根茎2節以上を切り離し、乾かさないように出来るだけ早く植えつける。すぐに植えつけられない場合は、乾燥しないように水につけておくか濡れた布で覆っておく。
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- 終わりに
- 栽培方法は決定版というものはまだ確立していないようである。土づくり、肥料の施し方など、それぞれ工夫が必要で、それが園芸の面白さと思われる。
以上、伊佐先生の大賀ハスを愛でる会(2006/07/22)でのお話と資料を利用して作成させていただきました。先生ご自身はNHKの「趣味の園芸」も参考にされたとのことでした。先生は更に「栽培法にこれぞ決定版というのはない、各人の工夫と試行錯誤、それがまた園芸の醍醐味です!」とおっしゃっています。「こんな方法も、こんなところに注意しよう!」と、ハスの育て方に関して様々な情報を持っておられる方もいらっしゃるかと思います。更にはページ作成の過程で、私たちの聞き違い、勘違い、タイプミス等で間違いもあるかと思います。お気付きの点等、ご指導いただければ助かります。なお、種の育て方は別ページに!(2006/07/24)