熊本国府高等学校 Page1/2


新100校プロジェクト 平成9年度実施報告 
  


○インターネット利用状況
 ・実践項目1 授業への取り組み
   今年度の重点目標は、教科の正規授業内での活用でした。昨年度までは教師の教材
  収集には利用するものの、授業では実験的に各地のWebページを閲覧させるだけで
  した。しかし今年度は、一部の生徒を対象とする部活動としてではなく、正規の授業
  内でのWebページの作成や、E−mailを使った交信の実現を目指しました。ま
  だ、一部のクラスの実践に止まってはいますが、以下の事例を実施できました。
   商業科3年生の「課題研究」では、Webページ作成を実施しました。生徒一人一
  人に自由に発信したいテーマを決めさせ、そのテーマにしたがって、立案、設計、デ
  ータを収集し、作成。完成後みんなの前(他の教師も見学)で、作品発表会。表現能
  力を養う授業が展開できました。一人の落伍者もなく、作品を完成できたことは、初
  めての企画としては、予想外のことであり、次年度以降の拡がりが期待できます。
   「英語科」では、E−mailによる国際交流が週1時間ほどの時間を利用して実
  施できました。内容は、news groupの「fj」や「k12」とかサーチエンジンを使って
  交信相手を捜し、主にアメリカ、オーストラリア、ベルギーなどと、幾つかのテーマ
  に沿っての意見交換でした。授業を離れても放課後などを利用して自主的に国内外の
  人々と交流を続けている生徒もあり、今後の拡大も期待できます。

 ・実践項目2 課外活動
   部活動(パソコン同好会)としては、郷土熊本のあまり知られていない情報を発信
  し続けるという目標で、前年度までに作成してきたWebページの更新と、新たな素
  材の発掘・発信を目標としました。特に「石橋のページ」は、小学校や高校の国語の
  教科書などの題材ともなっており、小学生からの質問のメールなど問い合わせも相次
  ぎ、「石橋のページでは最も充実している」などの励ましもあり、内容充実や更新の
  励みとなっています。担当した生徒たちが卒業し、後継者育成も課題ですが、引き継
  いだ生徒が、更なる充実を目指し、新たに県内の石橋データーベースを作成中です。
  また、生徒自ら、企画、観測、撮影、作成した「天体」や「水を考える」ページなど
  にも外部からの反響も数多く寄せられています。他にも、次々と新たなページも発信
  できました。構想から実際に完成するまで、数ヶ月を要します。それ故、完成させた
  喜びも大となっています。なお、パソコン同好会以外の一般の生徒たちも、放課後パ
  ソコン室に集まり、E−mailの交換や、興味本位のWebページ閲覧だけでなく、
  大学案内や入試情報の取得などと、生徒たちの利用範囲も着実に拡がっています。

 ・実践項目3 共同利用企画等
   「酸性雨調査プロジェクト」や「木材の平衡含水率試験」は観測機器の故障等で最
  近は観測されていません。沖縄の美里高校の「沖縄修学旅行」のMLでの情報交換。
   「既存データーベースの活用」は、特に現代社会の教材収集に役立っています。
    活用事例:過去の国会議員選挙の記事を紹介し、特に比例代表制のしくみ、その
         問題点について考えさせたり、票数により、各政党が獲得した議席が
         決まる過程(ドント方式)を計算させるなど。
   なお、本校が企画した「マナー指導の共同研究」は一部反応はあったものの、参加
  者が集まらず、企画倒れの状態であったのは反省材料です。

 ・実践項目4 広報・講習会活動
   インターネットの活動状況、特に本校のWebページ紹介を中心に校内に掲示し、
  広報につとめています。中学生のための「1日体験入学」や「学校説明会」でのイン
  ターネット紹介、本校自主企画の県内中学校の先生方を対象とした「パソコン公開講
  座」でのインターネット講座、熊本県商業英語研究会における「インターネットにつ
  いて」の講師を務めたり、テレビや雑誌の取材など。また、県内の駅伝記録のパソコ
  ン処理システムを担当しており、その記録情報をWebページに発信しています。

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