植林の効果(涵養林) |
目先の為ではなく、100年後、1000年後の為に!
名水「吉無田水源」(上益城郡御船町田代) |
阿蘇の
南外輪の一角にある
御船町の「吉無田水源」は
「熊本名水100選」の一つである。
しかし元々、ここは水の豊かな水源ではなかった。
水源の上流は 草原で 水の涵養能力は低く 下流一帯は 毎年 水不足に悩まされていた。 |
水不足を解消にと江戸時代の
寛永から天和年間(1624〜1684年頃)
全長20kmにも及ぶ元禄井手が造られたのです。
しかし、元々乏しい渓流の水をかき集めるだけのもので、
上流の山々は草原のまま、水源の八勢川そのものに水が少ない。
人々の水不足の苦しみは一向に変わることはなく、更に続いていきます。
そこで、文化12年(1815)から弘化4年(1847)にかけ
草原には240万本もの木が植えられました。
その後も、慶応3年(1867)まで植林は続きます。
植林された木々が生長するにつれ、水を蓄え、徐々に八勢川に流れ出した
元禄井手を潤したばかりでなく、嘉永6年(1853)〜安政5年(1858)に造られた28kmにわたる嘉永井手にも給水されるようになった。 | |
植林から150年以上を経た現在も、郷土の先人たちが残してくれた森林は豊かな水源を造り出し、私たちに限りない恵みを与え続けている。 |
森林は
山崩れを防ぎ、水を蓄え
美味しい空気を造り、貴重な動植物を保護し
そして木材を生産しています。
植林の効果は大!
森林は
地表に降った雨や雪を
地下に浸透させ、ゆっくりと流す。
洪水を防ぎ、渇水を緩和するばかりか
長い年月に渡って、きれいな水の確保に役立っている。
私たちは、先人たちの知恵と汗に
もっと、感謝すべきだ!
そして、私たちも
子孫の為、何をなすべきか?
真剣に考え、行動していきたい!