商業科2年7組の泉心祭での取り組み

お茶と漬け物までついて
ぜんざい一杯がなんと120円!

今ここに、その秘密を証すとともに 商品価格の実体に迫る!


甘味処「高木茶屋」  

取扱商品
  • ぜんざい(手作り、漬け物、お茶付き)¥120
  • 団子 3種 (仕入)1個なら¥50、2個なら¥90
場 所
  • 商業科2年7組の教室
テーマ
  • 皆さんに、甘いぜんざいと団子をご賞味いただき、日頃の疲れを癒やしていただくと同時に、掲示物をご覧いただいて、2-7(会計コース)が、日頃学習している工業簿記の仕組みを理解していただくこと
  • クラス全員が協力して「何かを作り出す喜び」を味わい、クラスメートの長所を見いだし全員が仲良くなること
  • 日頃の学習の成果を披露し、実学としての簿記の理解を深める
 

ぜんざいと工業簿記の関係

会計コースで学習している工業簿記とは、製造業の簿記です。
製品を仕入れて売る商業簿記では1個あたりの単価は仕入原価といってはっきりわかっていますが、製造業では一個当たりの単価を材料や賃金や経費などを集計して、それを完成した数量で割り、単価を計算します。
この製造原価を計算するのを原価計算といいます。
工業簿記とはこの原価計算に外部との取引つまり仕入や売上までの商業簿記を加えたものなのです。

原価計算の種類

個別原価計算: 一つの工場で何種類もの製品を作っている工場(たとえば機械など)で行われます。
総合原価計算: 大量に同じものを生産しているような工場(たとえば石油、砂糖など)で行われます。
本日高木茶屋での厨房では、ぜんざいのみの調理となりましたので、単純総合原価計算となります。

単純総合原価計算表

摘  要 素材費 加工費 合計
材料費
 あずき @¥630x6Kg
 砂糖  @¥213x4Kg
 白玉粉 @¥600x6kg
 漬物  @¥200x8本
 お茶  @¥200x500gx1.05
 お椀(使い捨て用) @¥10x150
 紙コップ      @¥7x150
 箸         @¥3x150
 サランラップ・袋

3,780
852
3,600
1,600
1,050
1,500
1,050
450
400
  
3,780
852
3,600
1,600
1,050
1,500
1,050
450
400
労務費
 2年7組の全員よる
 無料奉仕によりタダ
 
経費
 学校の施設で、ガス・水道は
 無料で使用しタダ
 洗剤
  207 207
14,282 207 14,489
月初仕掛品
14,282 207 14,489
月末仕掛品
完成品原価 14,282 207 14,489
完成品数量 150 150 150
完成品単価 ¥ 95 96
  
調理室(工場)で、できあがったときは¥96でした。

町のお店では¥600から¥700、安いところでも¥500ですね。


何で、こんなに安いのでしょう?

そのポイントは、労務費と経費にあります。

材料費も,、卒業生みなさんのご協力で、
ずいぶん格安になっています。

でも,、このままで売れるのではありません。

実際の店では、ほかに販売費や一般管理費が必要です。
店員さんの給料や広告費等々です。

しかし、ご安心ください、
高木茶屋では、ここでも無料奉仕の店員さんが大勢働いています。


販売費および一般管理費

ポスターや
室内の飾り付け及び
食券、その他の経費
合計 ¥3000

¥3000÷150 よって 一杯あたり ¥20
一杯あたりの売上原価 ¥96 +¥20= ¥116
 

利益

一杯あたり¥4 です。

これで、商業科2年7組「高木茶屋のぜんざい」が
どんなに安いか納得いただけたと思います。

どうもありがとうございました。


以上、本校の文化祭「泉心祭(センシンサイ)」のバザーの1つ甘味処「高木茶屋」の
「ぜんざい」宣伝(?)の一こま(当日、教室に展示)でした。
商品の価格設定や帳簿の付け方の一端が解るでしょう。
「さすが、商業科!」ですね。
これなら、いつでも開業できるのではと思いませんか?
もちろん、商売ってそんな簡単なものではないのでしょうが。

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