- 最近、ライブドアや楽天による放送局の買収問題など、株のことがいろいろ話題になります。更には「株価は景気に連動する」、「景気は上向き」だから「株は儲かりそう」、「株はバクチみたいなもの」「株は怖い」という話も聞く。そこで「株とは何か?」と興味を抱き、本ページを作成することにしました。
- 株とは?
- 資金がない会社が「儲かったら分け前をあげるから、お金を出して下さい!」と、お金を出してくれる人を募集し、お金を出してくれた(出資という)証拠として「株券」を発行する。この出資に対する見返りの分け前のことを「配当」という。しかし、配当は銀行の利息と違って、金額が保証されてはいない。会社が儲かった場合だけ、会社の判断で支払われるもの。会社が儲かれば、配当が増え、その会社の株をほしがる人が増え、株の価格(株価)も上がる。もちろん逆の場合も。そこで、株価の変動をうまく利用して株を売買(株取引)して儲けることもできる。株で利益を得るには「配当」と「売買」の2つの方法がある。ただし、配当も株価も会社の業績次第、将来どうなるか分からない。
- 株主とは?
- 株を持っている人のことで、会社の所有者でもある。よって、会社の経営について提案したり、利益の一部を受け取る権利を持っているが、権利は所有する株数によるので、個人株主の権限は小さい。更には会社の業績不振や倒産・上場廃止などで、株価が下がったり、価値がなくなるというリスクも背負っている。株主になるということは自己責任を伴う。株の売買は儲かるどころか、出資したお金(元本)さえ無くしてしまう(会社が倒産すれば、株価は0円)ことも。
- 預金か、株式投資か!
- お金を銀行に預けると利息がつくが、現在の利息は高くても年0.1%程度、銀行預金でお金を増やそうなんて、ほとんど無理。ところが株なら、1日で株価が数%動くことは日常茶飯事。うまくすれば、銀行預金の何百倍のペースでお金を増やすことも可能。銀行を利用することを間接金融、直接会社等に出資することを直接金融という。
|
間接金融 |
銀行はみんなから預かったお金を貸したり投資したりして儲ける。その儲けの一部を利息として支払う。預金者は間に銀行がいるので、貸し出しや投資の手間や被害がない分見返りも少ない。 |
|
直接金融 |
銀行を通さず、株を買ったりして自分で直接会社に投資するので、大きな見返り(儲け)を期待できるが、株が暴落したり投資した資金が回収できなくなるなど、被害も大きくなる。専門家が多い。 |
日本ではこれまで、銀行預金等の間接金融が一般的でした。株の売買などの直接金融は一部の専門家に限られていました。そのため、資金が銀行に集中し、日本経済は銀行を中心に動いていました。そのためバブルがはじけ、銀行が失敗すると、日本経済は大打撃を受けてしまいました。銀行だけにリスクを負わせる(逆に考えれば儲けさせる)のではなく、私たち個人もリスクを負う(儲ける)ことを真剣に考えてもいいのではないかということです。これまでの日本の銀行は、二重三重の保護を受け、巨額の利益を独占することがてきました。しかし、銀行等の保護や規制がなくなれば、資金さえ集めることができれば、資金運用をより効率よく行うことで、誰でもが利益を得ることができる時代になるということです。
しかし、心配なことも。世界中の人々が資金運用(金融)に走ってしまったら、食料や生活に必要な品物は誰が作る(自由経済の法則で心配は要らないようです)のでしょうか。金融には的確な情報が欠かせないのですが、企業や専門家にはかないません。更には違法な情報を流し、株価を操作する人(会社)もいます。加工乳食中毒、牛肉偽装、自動車のクレーム隠し、原発損傷隠ぺい、証券取引法違反、構造計算偽装等々、利益のためなら不法行為さえという企業モラル低下による事件も多発しています。マスコミを賑わすというか、上手に操っている一部の新興IT企業や投資会社の存在も気になります。利益追求のためには手段を選ばない人々もいます。インターネットで気軽に株取引ができる時代、だからこそ注意すべき点も多いようです。コンピュータを誤って操作したため桁違いの損害を被ったという事例も。危険と隣り合わせということも忘れてはなりません。(昨夜からはドラエモンみたいな名前の会社の不正ニュースも!2006/01/17)
|