インターンシップ

 

 インターンシップは、生徒が産業や職業の現場を体験する事により職業観、勤労観を育成し、自らの生き方を体得するために実施するものです。
 本校がインターンシップに取り組んだのは、平成11年からであり、今年で5年(平成16年現在、その後も毎年継続中)。以下、これまでの経過と今後の課題をまとめてみます。

  1. 意義・目的の徹底
    • 意義
      • 生徒自らの学習内容や将来の進路等に関係した就業体験を行うこと。
    • 目的
      • 実際的な知識や技術・技能に触れ、生徒の学習意欲を喚起する。
      • 主体的な職業選択の能力や高い職業意識を育成する。
      • 異世代とのコミュニケーション能力向上を図る。
  2. 留意点
      アルバイトと区別するとともに、安全確認や事故防止に努める。
  3. 実施方法
    1. 対象生徒、人数、期間等
      1年目(H11)、2年目(H12)は3年生を対象としたが、3年目(H13)より2年生を対象に実施。人数については募集とし、関係企業と連絡を取り合いながら、これまで50名前後で例年実施してきている。期間は1週間程度である。
    2. 服装
      原則として制服とし、名札または腕章をつける。
    3. 記録
      生徒は,体験期間中学んだこと等、毎日日誌(実習ノート)に記録する。
    4. 評価
      体験の成果が、目的からみて満足できると認められる場合、1単位として認定する。
    5. その他
      • 事前に、生徒に対してはオリエンテーションを行うとともに、期間中教師が巡回指導し、終了後は感想文を提出させる。
      • 参加者全員に学校が傷害保険をかける。
  4.  課 題
    1. インターンシップの意義は広く浸透してきたが、無給という点からか、積極的には参加しようとしない生徒も。
    2. 受け入れ側の企業も、人員削減の昨今、インターンシップに一週間付き合うのは大変なご様子でも。
    3. より多くの生徒のインターンシップへの参加を希望するが、本校のような大規模校にあっては困難な部分も。
 
 平成15年度は、36名が13社のご協力を得て、夏休み中に約1週間の就業体験をしました。参加者の一人ひとりが口をそろえて「貴重な体験だった!学んだ事は多かった!」ということです。その中から、ホームセンターで実習を終えた商業科2年H.M.さんの感想を紹介させていただきます。
 今回の実習で、私は様々な事を知りました。教えてもらった事、学んだ事は、どれもこれも、まさに「目からうろこ」。学校や家庭での日常生活では体験できない事ばかりでした。
 初日、朝礼の声の大きさにピックリしました。「いらっしゃいませ」などの「声出し」、一つひとつの声がとても大きく、ハキハキとしています。まさに一日の始まり「今日も一日がんばるゾ!」という気持ちが脈々と伝わってきました。
 朝礼後、私たちも駐車場で声出しの特訓です。これまで「いらっしゃいませ」なんて言った事もなく、逆に言われるだけだったので、初めは緊張してなかなか声が出ませんでした。何回も何回もやり直しです。1日の実習が終わって帰る時、お客様を見て、思わず「いらっしゃいませ」と言うくらい身についていました。
 声を掛けることによって、お客様との交流が生まれ、買い物もスムーズになり、「また来よう!」と思わせることができるのだそうです。普段の生活でも、バスや電車の中で「どうぞ!」と気持ちよく声を掛け席を譲ることなど、自分を研くことにつながるんじゃないかと思いました。
 この実習で私が一番学んだこと、それは「思い切って声を掛ける」「挨拶をする」ということです。これからは、積極的に挨拶をしていきたいなと思います。
 
 以上、「馬場先生のメモ」と「国府高校だより(KOKUFU NEWS)vol.18」を利用して作成させていただきました。(2004/02/19)

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