アメリカでの同時多発テロに思う! |
2001年9月11日、アメリカを襲った同時多発テロ、ニューヨークの世界貿易センタービルの崩壊シーンは特に衝撃的だった。イスラム過激派(?)にハイジャックされた2機の旅客機がビルに激突、炎上!まるで、半世紀前の神風特攻隊!世界経済中枢の巨大ツィンビルが、もろくも崩れ落ち、数千人の犠牲者を生む大惨事となった。犠牲者の方々の冥福をお祈りしたい。 今回の事件は、パレスチナ問題にも起因するようだ。パレスチナ問題の原因を知ることも重要である。それは、2000年前、パレスチナ周辺にあったユダヤ人(ユダヤ教徒)国家が、宗教上の対立により、キリスト教徒に滅ぼされ、パレスチナ地域を追われたことに始まる。その後に移り住んできたパレスチナ人(アラブ人、イスラム教徒)は、2000年近く、平穏な生活をおくっていた。この間、ユダヤ人は自分たちの国も、安住の地もなく、流浪の民として、迫害(シェークスピアの「ベニスの商人」に出てくる悪役のユダヤ人シャイロックに象徴されるほか、第2次大戦中のナチスドイツでの600万人に及ぶユダヤ人虐殺など)を受けてきた。第2次世界大戦後、今度はパレスチナ人を追い出し、ユダヤ人国家「イスラエル」の建国。ユダヤ人にとっては、念願の建国だが、新たに難民となったパレスチナ人にとっては災難。以上のように、パレスチナ地域は、ユダヤ人にもパレスチナ人にとっても、共通の故郷なのだ。 同時多発テロによって、泥沼状態にあったパレスチナとイスラエルの平和交渉も、更に暗礁に乗り上げてしまった状態であろう。イスラエルはパレスチナ(アラブ・イスラム側)への不信感が増大している。パレスチナ自治政府側にとっても、今回の過激派のテロは迷惑なだけだろう。逆に、過激派排除を理由にした、イスラエル側の強攻策転換を心配しているのではないか。和平交渉の再開も、ますます遠のく。第2次世界大戦後、繰り返されてきた中東戦争であるが、戦争は勝利者・敗者双方にとっても重荷、一般国民にとっては尚更である。パレスチナもイスラエルも、平和に暮らせるならば、戦争なんて望んではいないはず。 中東以外にも、東ヨーロッパ、アフリカ、アジアと、世界中で戦争や紛争がおきている。紛争地域では、学校に行けないばかりか、食事さえ満足に食べることが出来ず、飢えの為に死んでいく子供たちも多いという。今、「アメリカが、テロリストへの報復準備中」とのニュースも聞く。更には、関係ないイスラム教徒への襲撃・殺人事件や、イスラム教徒と間違えられての殺人事件も。テロと報復の繰り返しでは、中東に、世界に、永久に平和はこない。今回の事件を最後にしたい、これ以上の惨事なんて、見たくはない!
平和な現実にたっぷりと浸り、自分たちの過去の過ちを忘れ、今回の悲惨な事件を、ただ第三者的に傍観していた自分が恥ずかしい。徐々に落ち着いてはきたが、マスコミの報道ぶりも気になった。過去に、過ち(半世紀前の戦争)を犯した私たち日本人だからこそ、できることがあるのではないか。今こそ日本が、平和的解決へのリーダーシップを発揮して欲しいと願う。地球上から戦争をなくしたい。1人の力は小さいが、何かできるのではと、このページを発信。(2001/09/14) |