商業教育のマナー指導

(マナー指導は教育になりうるのか)
 

商業教育に携わっていらっしゃる先生方に、商業教育のマナー指導について、ご提案申し上げます。
商業教育の中にマナー指導が次第に導入されるようになりました。
総合実践もさることながら、流通経済、マーケッティングなどにも店員教育としてのマナーの内容が含まれるようになりました。
また、学校の教育方針として、マナー教育(礼法教育)を打ち出している私学も少なくありません。
以前は、躾は家庭教育で、ビジネスマナーは産業教育の分野である。従ってそのようなものは、学校教育の範疇ではないと言われておりました。(お断り、マナー教育、エチケット教育、躾教育、従業員教育、礼法教育、礼儀作法など呼び方はさまざまのようですが、それぞれの内容は、厳密に言えば多少違うようですが一括してマナー指導と表現します。)
しかし、現代の生徒の家庭は、子どもの躾を学校教育に期待しているようです。
産業界では、暗にきちんとマナーができる生徒をと要求しているような気がしてなりません。実務学校では卒業後就職を選ぶ生徒が多いだけに、マナー教育を徹底に指導することによって就職率を高めることが期待できると思います。
さて、実際生徒に対してマナーを指導するすることは易しいようですが、思ったより難しいことに気が付きます。
また、マナー指導の範囲も明確に示されておりません。
教育者として、最も模範としている指導要領なるものもありません。
本屋に参りますとずらりと、この種の本が本棚に並んでいます。また、この頃は教科書出版会社からもマナーやエチケットに関するものが多く出版されています。
この種の本を参考書にして研究する手だてしかありません。
また、見よう見まねで指導しても形だけに拘って、現代っ子の生徒たちに関心を持たせることもできないし、納得させるような指導は不可能です。
本校では、商業科3年の総合実践の1時間をマナーの時間に当てて指導してきました。
さらには、本校の教育方針として礼法教育を導入する計画をしているところです。
私は、総合実践の担当者として今まで十数年間指導してきました。しかし、まだまだ不十分なところや研究不足な面があります。
これから、全国の先生方に教えを乞いながら、このマナー指導の研究を一層深めたいと思っている者です。
それには、まずモデル(たたき台)が必要でしょう。私の拙いマナー指導の方法をご説明致しますので、忌憚のないご意見、ご忠告、ご指導をお願いいたします。
その中から、マナーの本質やマナー指導の方法を探り、できうれば商業教育の中のマナー教育の確立を目指したいと思っています。
マナー指導に関心のあられる先生方、よろしくお願い致します。


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