薬物乱用の危険性!

☆薬物(ドラッグ)とは?
医薬品の中でも特に習慣性が強いため、使い方の難しい薬があります。このような薬は、専門知識のある医師や薬剤師しか使うことができません。麻薬・覚せい剤はこんな「危険な薬物の仲間」なのです。また、大麻のように薬としての働きが全くなく、習慣性があって、心や体に悪い影響だけ与える薬物もあります。
麻薬、覚せい剤や大麻のような危険なドラッグは一般の人は持っていることも、使うことも、買ったり売ったりすることもすべて法律で禁止されています。
<覚せい剤>
最近、テレビや新聞で大きく取り上げられ、社会的問題になっています。別名「シャブ」「クスリ」「S(エス)」「スピード」などと呼ばれ、特に依存度の強い薬物です。
 
☆作用
覚せい剤を使用すると、中枢神経が興奮し幸福感や高揚した気分になる一方で、落ち着きや判断力がなくなり、常識では考えられない暴力的な行動をとることがあります。
 
☆覚せい剤の効果が切れると・・・
激しい疲労と脱力感に襲われ、ぼんやりとして気持ちが沈みます。
 
☆身体への影響
呼吸困難、頭痛、けいれん、不整脈の他、骨・歯がぼろぼろになり、使い続けると循環不全や脳内出血で死亡することがあります。また、覚せい剤精神病(幻覚、幻聴、妄想、錯乱状態)になって発作的に他人に危害を加えたり殺害したりすることがあります。覚せい剤は特に依存度が高く、一度依存症になった人は、薬物の誘惑と一生闘い続けなければならないのです。
 
☆薬物乱用のおそろしさとは?
覚せい剤、麻薬が恐ろしい点は、依存症という、人間を薬物のとりこにするとても強い症状を引き起こすことです。このため繰り返し乱用をつづけ、心や体をひどく傷つけるのです。心がひどく傷つくと精神障害の状態になります。仲の良い友達が、悪口を言っていると思ったり、自分を笑っていると思ったりして、相手に殴りかかったり、自分が殺されると思いナイフで刺したりしたという例もあります。大切な人、大切なもの、好きなことを全部忘れて薬物だけが欲しくなるのです。これが薬物依存という状態です。
 
☆薬物乱用を始めるきっかけは
快感への追求、好奇心がほとんどと思われていますが、普通の日常生活の中に薬物乱用への誘惑が存在しています。
「やせられる」「自信がつく」「充実感がある」「スカッとする」「元気がでる」といった誘い言葉にのせられ、危険な薬物とは知らずに手をだしてしまうケースがあります。
遊び友達、昔の同級生、職場の仲間など、信頼のおける身近な人から勧められ、いつのまにか薬物乱用に染まってしまう場合もあります。
「1回だけなら」「少しだけ試してみない?」「仲間はずれにするよ」「空気を読め」など断りにくい状況を作られてしまい、つい…というケースもあります。
 
 先日、ドラマ化された「夜回り先生」こと水谷修先生のドラマの原作「さよならがいえなくて」(日本評論社)は覚せい剤中毒になり、水谷先生に助けを求めた女の子と先生の手記です。
<女の子ジュンの手記>
「捕まって約一年、覚せい剤をやらずに生きているけど、一日たりとも覚せい剤のことが頭から離れたことはないし、手にさえ入れば…といつも考えている。(中略)偶然にもこうして手元にないからやらずにいられるだけで、目の前にあるのならば、何も迷わずにやってしまうだろう。この本を読んでくれた人に、これだけ薬物の力はすごいんだということを知ってもらいたい。少なくても、薬物に対する好奇心を抱いたりしないで欲しい」
新国連薬物乱用根絶宣言 “NO,Absolutely NO!” to drug abuse!
 (2009年~2019年) 薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」
(以上,保健便り平成21年9~11月号より)
 
「薬物に関する正しい知識を身に付けよう!」という講演を聞いて
 聞いて,見て,仰天。シンナーで発泡スチロールがあんなにも簡単に溶け出すとは!同じように人の脳も溶けるかと思うと,絶対に手を出したくない!」「異常な幻覚症状のシーンに背筋が寒くなった!」「薬によって心と頭,そして肉体が死ぬ!」私たちの周りには,薬物への甘い誘惑やわなが仕掛けが多いそうだ。「わなに近づかない」そして「断る勇気が必要」とのこと。(2009/10/16)
作成:2009/11/13
  

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