今年は観測条件良
ペルセウス座流星群は母彗星の回帰によって、1993年に133年に一度という大出現が予想され、マスコミでも話題になったのはご存知の方も多いでしょう。しかし、実際は同年はやや多めに観測されただけで、「突発出現」にはなりませんでした。その後の年も大出現が期待されていたのですが、未だ起きていません。もう突発出現は起こらないとの考え方が強いのですが、それでも例年は一時間に50個程度の出現がありますので、十分見ごたえはあります。
流星群が最も活発になり、一番多く出現が見られる「極大日」は8月12日〜13日にかけての夜で、輻射点のあるペルセウス座が東の空に顔を出す13日未明が観測の好期です。当日、流星観測の際の敵となる月は宵のうちに沈んでしまいますので、13日未明は絶好の観測条件となります。流星は輻射点の方向から飛び出すように見えますが、空全体で流星を見ることができます。ですから、ただ空を眺めているだけでも多くの流星を見ることができます。
How To WATCHING?
ペルセウス座流星群は、極大日に近づくにつれ、徐々に出現数が増えてきます。極大日の2〜3日前頃から観測は十分可能ですが、やはり極大の13日未明が見頃です。
流星がよく見えるようになるのは夜半頃からで、東の空でペルセウス座が高くなる明け方頃になるとかなりの出現が期待出来るようになります。ですから、流星ウォッチングは午前2時を過ぎた明け方がおすすめです。午前2時過ぎまで起きるのはきついという方は早起きをして見るのもいいですが、夏のこの時期、夜明けが早いですので、午前3時半には起きた方が無難と思います。
流星は輻射点の方向から飛び出すように見えますので、全ての流星の飛んできた方向を結び合わせると輻射点の位置が分かりますが、輻射点のあるペルセウス座の位置を星座板などで確認しておくと観測の役に立つでしょう。一般に、輻射点に近い流星ほど短く、遠いほど長く見えます。中には「痕(こん)」とよばれる流星の飛んだあとを残すものもあります。
流星は空全体で見られますので、地面に寝転がって見ると見やすいです。一定時間の間に何個の流星が流れたか記録しておくのも一つの観測方法です。次々と流れ星が流れる様子は、見ていて飽きないものです。
流星を撮ることもそう難しくありません。β(バルブ)撮影機能の備わったカメラでISO400以上の高感度フィルムを使用し、夜空のどこかにレンズを向けて数分から数十分の間シャッターを開けっ放しにして写すだけで(f値は開放か一段階ほど絞り込む)、運さえよければ簡単に写ってくれます。広角レンズのほうが写る確立は高いですが、50ミリの標準レンズでも問題ありません。広角レンズで輻射点あたりを視野に入れて写すと、輻射点から飛び出す流星の様子が分かる作品ができるかもしれません。当日見えているカシオペア座やオリオン座などの星座を被写体にして写すと星座を横切る流星が写ることもあります。
ぜひ、8月13日未明、夜空を見上げてください(晴れてさえいれば・・・)。
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